2025年1月30日
家内安全や無病息災を願う伝統行事として、日本に古くから根付いてきた節分。家に邪気を寄せ付けないための厄払いとなる豆まきの他、恵方巻を食べて1年の幸福を祈るのも、毎年恒例の風物詩です。恵方巻といえば、年ごとに決まった方角を向いて食べると、特に縁起がいいとされています。節分は、日本古来の暦とされる二十四節気の立春の前日で、2025年は2月2日がその日に当たります。
2025年の節分では、恵方巻を食べる方角として縁起がいいとされているのは、西南西やや西です。まず西南西は、西と南西の中間あたりを指します。そこからさらに、西南西と西の中間に入るような方角となるのが、西南西やや西です。具体的な角度でいえば、北から時計回りに255度、反時計回りに150度の位置になります。とはいえ、ここまで厳密な方角でなくても問題はないので、西と南西の中間から、少し西寄りくらいに考えておくとよいでしょう。少し細かいのでややこしいかもしれませんが、スマートフォンのコンパス機能などで方角を確認しながら、大まかにどの向きになるのかチェックしてみてください。
恵方巻を食べる向きとして縁起がいいとされる方角(恵方)は、毎年の福をもたらす年神様がおられる位置とされています。この年神様の方向を見て恵方巻きを食べることで、幸福を願う意味が込められています。ちなみに年神様の方角は、古代中国の暦にも使われた十干(10種類の日付の符号)に基づいて決まります。この十干には、ねずみや牛などの12種類の動物の分類でも知られる十二支との組み合わせによる運気の方角がそれぞれに割り当てられています。なお十干は、以下の表にもある10種類の名称が付けられており、恵方の向きとしては次のように振り分けられます。
せっかく恵方巻を食べるなら、できるだけ縁起がよくなる作法を知っておきたいもの。必ず守らなければならないわけではありませんが、恵方巻でゲン担ぎをするには、次のような方法で食べるのが好ましいとされています。
前述にもあるように、年神様がおられるとされる恵方を向いて食べることで、いい運気を呼び込むゲン担ぎになるといわれています。2025年は西南西やや西が年神様のいる恵方なので、その方角に向かって、恵方巻きを差し出すような姿勢で食べるようにしましょう。きちんとどちらが恵方になるのかコンパスなどで確認して、その方角を向いて食べることで、年神様からのご利益に期待できます。
恵方巻は、基本的には食べきるまで、口は離さないほうが縁起はいいとされています。口が外れてしまった隙から、いい運気が流れ出てしまい、福も離れてしまうとされるためです。とはいえ恵方巻を一気に食べきるのは難しいので、なるべく言葉は発さないようにするのがよいとされています。また願い事を頭に思い浮かべておくと、年神様からのご利益で叶いやすくなるとの言い伝えもあります。恵方巻は願いを込めつつ、黙々と食べるのがベストです。
恵方巻は、「縁や福が切れる」といった語呂の関係もあり、切らずにそのまま1本で食べるのが吉になりやすいともいわれています。しかし大きめのサイズだと、量が多すぎるなどの難しい場合も考えられますが、できれば1本のまま食べられるとよいでしょう。もし自宅で作るのであれば、食べやすい太さや大きさにしておくのがおすすめです。
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