熊本地震が起きた地域では比較的、大地震の確率は低いと予測されていましたが、震度7の地震が短期間に2度も発生しました。益城町では木造住宅1,955棟のうち1,541棟が被害をうけ、倒壊・全壊した住宅のなかには阪神淡路大震災以降に改定された建築基準法で建てられたものもあり、住宅業界を震撼させました。
住宅耐震性能の最高ランク「耐震等級3」で建てられた家は
倒壊・全壊ゼロでした。
「カエルの家」では生命と財産を守るため、「耐震等級3」相当であるスーパーストロング構造体を標準※とし、地震に負けない家づくりの普及に努めています。
※諸条件により、取り扱いできない場合もございます。詳しくはスタッフまでお問い合わせください。
「耐震等級3」相当で建てる家づくり
世界初の「金属流動」ダンパー
ミューダムの特徴
制震ダンパーミューダムは、世界初の金属流動ダンパーです。 国土交通大臣認定取得済み!揺れ幅80%低減で60年以上の耐久性があります。
金属流動とは、アルミと鋼材を強く押し付けたままスライドさせようとした時、両者の接触面が焼き付き、完全接着され、それでも無理やりスライドさせた時、鋼材より柔らかいアルミが、グニュグニュと動き始める現象のことです。
さらにスライドを繰り返しても、アルミは餅のように揉まれて、その摩擦抵抗力を保持します。
金属流動後に剥がしたアルミ板の表面(大容量ダンパーの場合)。アルミ原子の美しい破面と鋼材からの剥離面が混在しているのが観察できます。
ミューダムは、内鋼管と外鋼管が刀と鞘のように二重構造になっていて、スライドできる筋交いです。そのスライド部分にボルトで強く締め付けたアルミ板を仕込んでおり、地震時に伸び縮みをして摩擦し、そこで金属流動という現象が起きます。一般的な摩擦は接触面で滑り、摩耗し、粉がポロポロ落ちて滑りの抵抗力が低下しますが、金属流動はそれが一切なく、ほとんど抵抗力が低下しません。この抵抗力で地震エネルギーが熱エネルギーに変換され、揺れを減らすのです。
揺れ幅80%低減
8トンの錘を載せた実大住宅の振動台実験では、兵庫県南部地震(1995年)を48回も加振しました。ミューダムは全く健全であり、住宅は各回毎にほぼ原点に戻りました。
48回加振した実大住宅の振動台実験(京都大学防災研究所)
実大2階建住宅の振動台実験では、兵庫県南部地震(1995年)を再現しました。従来の木製筋かいにミューダムを追加して行った結果、最大の揺れが80%も減りました。
実大2階建住宅の振動台実験(防災科学技術研究所)
外周壁にも設置し、住宅の「ねじれ倒壊」を防ぐ
ミューダムRは厚さが30mmと非常に薄いので、断熱材の設置空間を確保して外周壁にも設置でき、ねじれ倒壊を防ぐことができます。
ダブル筋かいに相当する制震ダンパーを内壁に設置
ミューダムZは、基本的には外周壁ではなく内壁での使用に適しています。内壁にミューダムZを配置することで、要求される壁量を満たし、壁の枚数を減らせます。
60年以上の耐久性
腐食前の試験体と塩水噴霧してボロボロに錆を発生させた腐食後の試験体に、繰り返し100回の実験を行った結果です。グラフを見てわかるように、耐力は低下する事ことなく安定しています。
東京都産業技術センター疲労試験機
防火地域、準防火地域であっても、全く問題ありません。
九州大学共同研究
2004年
金属流動の基礎実験(九州大学吉岡研究室)
世界で初めて、アルミと鋼材の「金属流動」を発見し、静的加力で基礎を実験を行いました。
2005年
実大の制震鉄骨ビルの振動台実験(防災科学技術研究所)
実大の鉄骨ビルに大容量ダンパーを設置して、兵庫県南部地震(1995年)を再現した揺れを4回も加振しましたが、全く性能は低下しませんでした。これで、動的性能と繰り返しへの耐久性が立証されました。
2006年
風・地震ハイブリッドダンパーの動的実験(福山大学南研究室)
台風の揺れ、地震の揺れの両社に効くハイブリッドダンパーを開発しました。
九州大学と10年以上、共同で摩擦の研究を続けてきた結果を論文にまとめ、日本建築学会で発表しています。
アイディールブレーンが考える、木造住宅の地震への対策
「耐震」+「制震」
で無損傷を目指します。
建築基準法で規定された耐震構造は、「人命の安全」を守るのが精いっぱいで、最低限の地震対策構造です。日本は世界一の地震多発国。新築直後に大地震が来たら、どうなるでしょうか? 家が傾き、サッシが破損し、壁紙が破れ、それらの補修費用で二重ローンとなるかもしれません。新築時に、できるかぎりの地震対策をしておくことを推奨します。
アイディールブレーンは、「人命の安全」だけではなく、「住宅の価値」も守ります。 つまり、ワンランク上の制震システムなのです。
●耐木造制震ダンパー「ミューダム」の詳細内容は、『パンフレット「ミューダムPDF」』をご確認ください。アイディールブレーン株式会社のホームページでご覧いただけます。
https://www.ibrain.jp/