2024年6月20日
住宅設備にこだわると多くの選択肢が出てくるため、どれを選べばよいのか迷ってしまう方がおられるのではないでしょうか。
特に、今後の費用に影響を与えるオール電化とガス併用は、慎重に選びたいものです。
今回は、オール電化とガス併用について比較します。
・オール電化とは?
オール電化とは、家庭で消費するエネルギーをすべて電気で賄うシステムです。
電気以外のエネルギーを使用しないため安全性が高く、高齢者や子育て世帯を中心に人気が高まっています。
・オール電化のメリット
<基本料金がまとめられる>
基本料金という点においては、ガス併用に比べオール電化のほうがお得になります。
なぜなら、ガスの基本料金を削減することが可能だからです。
<安全性が高い>
オール電化は火を使わないため、安全性が高いことも魅力です。
自動で止まる安全装置も付いているものもあるため、誤って子どもが操作してしまう心配もありません。
<災害時の復旧の早さ>
電気は他のエネルギーシステムに比べて復旧が早いため、停電になっても長期化しにくいメリットがあります。
・オール電化のデメリット
<初期費用が高い>
オール電化住宅では、エコキュートやIHクッキングヒーターなどの機器を導入するのが一般的です。
購入費用や設置費用が必要になるため、初期費用が高くなる傾向にあります。
<電気代が高額>
オール電化の契約では、ほとんどの場合夜間の電気料金が割安になり、日中の電気代は夜間の電気料金より高くなる傾向にあります。
<停電時には多くの設備が使えない>
すべて電気で賄っているため、停電時はあらゆる家電が使用できなくなります。
オール電化にする場合は、カセットコンロや冬場に備えて石油ストーブなどを用意しておくと安心です。
<調理器具の制限>
IHクッキングヒーターは、使用できる調理器具が制限されます。
これまで使っていた調理器具が使えない場合は、新たに調理器具を揃えたりIHに非対応の調理器具を処分したりしなくてはなりません。
・都市ガスとLPガスの違い
<都市ガスとは>
都市ガスとは、地中に通るガス管を通じてガスを供給する仕組みです。
ガス管が導入されている地域であれば使用できます。
<LPガスとは>
LPガスはプロパンガスとも呼ばれ、原料は液化石油ガスです。
ガスの供給には大きなボンベにガスを充填し、各家庭に配送・設置する必要があるため、都市ガスに比べ料金が高額になります。
・ガス併用のメリット
<都市ガスはコストが低い>
都市ガスはエネルギーコストが低いため、電気と都市ガスを併用する場合は、オール電化よりも安くなる場合があります。
<昼間の電気代の影響を受けにくい>
ガスは電気と違い、使用時間帯によって料金が変動しません。
そのため、日中に家にいる時間が長いご家庭でも、電気代の影響を受けにくいと言えます。
・ガス併用のデメリット
<都市ガスは地域が限定されている>
都市ガスが使用できる地域は比較的都心部に集中しているため、不動産を購入した場所によっては使用できないケースもあります。
<災害時の復旧に時間がかかる>
地震などの災害の発生時にガス管が破損した場合、ガスの供給が停止してしまうこともあるでしょう。ガス管の復旧には時間がかかるため、数か月間ガスが使用できないケースも珍しくありません。
なお、LPガスは災害時でも、ガス器具に異常がなければ使用できます。
では、オール電化とガス併用、結局どちらがお得なんでしょうか?
結論から言うと、どちらがお得なのかは一概に決められません。
太陽光で自家発電ができるのか、利用できるライフラインに都市ガスがあるのか、ご在宅の時間帯は深夜帯が多いのかなど、ご自身の生活環境に応じて選ぶようにしましょう。
ご家庭のライフスタイルに合わせて、利便性や安全性などを重視して選ぶことが大切です。
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