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自治会は入らないとダメ?

新居に引越したり、マイホームを購入したりするタイミングで、「自治会」について耳にしたことはありませんか?

なかには「なんとなく存在は知っているけれど、よくわからないし、今までは特に加入したこともなかった」という人もいるかもしれません。

自治会は各地域をより住みよくするために活動する団体で、これから長くその街に住むのであれば、加入する利点もたくさんあります。

そもそも自治会(町内会)とは?

自治会(町内会)とは、特定の区域に住む住民で構成される地域活動団体で、特に法的な義務はない組織です。

あくまで任意団体なので、加入しなければならないルールもなく、基本的には個人の自由で参加するか否かを決められます。

ちなみに地域活動とは、お祭りのようなイベントや災害・防犯対策など、その内容はさまざま。

地域で一丸となって協力し合い、よりよい街づくりをする取り組みに向けて、住民を統括する団体ともいえます。

なお名称も地域ごとに異なり、なかには「町内会」などと呼ぶケースもありますが、組織の概要としてはいずれも同じです。

自治会は入らないとダメ?

自治会への加入は強制されるものではありません。

特にライフスタイルが多様化しやすい都市部では、ご近所付き合いの意識が薄れている傾向もあり、加入しない人も増えてきています。

地域によっては、自治会自体が存在しないケースも。

ただしエリアによっては、自治会への加入を推奨しており、参加するのが暗黙のルールになっている場合もあります。

またマンションなどの集合住宅では、建物ごとに自治会に参加しており、入居条件として加入が必須になっている物件もあります。

自治会はどのような活動をしているの?

自治会の活動内容は、地域ごとの違いもあるので一概にはいえませんが、代表的な取り組み例としては次のようなものがあります。

情報共有のための活動

自治会の古くからのイメージで強いのは、やはり「回覧板」ではないでしょうか。自治会からのお知らせはもちろん、地域によっては行政機関と連携して、役所などからの情報を広く共有する役割もあります。例えば予防接種といった衛生面、子育てや介護などの福祉関係をはじめ、地方自治体からの重要情報を発信する取り組みは、自治会の活動内容の代表的な例です。

防犯・防災のための活動

例えば、通学時や暗い夜道のパトロールなど、自治会で独自に安全活動をしているケースも多々見られます。その他にも自然災害に向けた情報共有をはじめ、防災訓練を定期的に実施し、救命活動や避難生活に役立つセミナーなどを開いている場合も。
また「普段から使用する道路に危険な部分がある」など、公安委員会といった行政機関に対する意見がある際に、自治会が代表して声明文を提出するなどの例もあります。

環境美化のための活動

段ボールやペットボトルなどの資源回収や、河川敷や公園の清掃といった美化活動は、自治体が主体となっておこなわれているケースも多くあります。自治体のボランティアや当番制など、形態はさまざまですが、治安を守る一環として取り組まれている例は少なくありません。また道路沿いや公園に花を植えたり花壇を整えたりなど、地域の緑化を積極的に進めていることもあります。

親睦・交流のための活動

地域住民同士で顔見知りになって、普段から助け合いやすい環境をつくるために、自治会が主動となり交流できる機会を設けていることもあります。例えば家族で参加できるイベントをはじめ、会員の親睦を深める食事会や旅行など。近隣の住民同士が仲良くなることで、より地域活動を活性化する意味も込めて、定期的に行事をおこなっている自治会もあります。

自治会に加入するメリットは?

自治会に加入して、地域の方々との連携が強くなることで、次のようなメリットにつながります。

地域の情報が得られる

前述にもあるように、自治会からの情報共有によって、地域での動きや市政に関して把握しやすくなるのはメリットです。例えば、各地方自治体の支援制度などの情報をこまめにチェックできれば、家庭の状況に合った補助や助成金が活用しやすくなる効果も見込めます。
自分たちの生活に役立つ身近な情報を日常的に得られるのは、より快適な暮らしをしていくための重要なポイントでしょう。

地域住民とコミュニケーションが取れる

自治会に参加して、ご近所の方々と顔なじみになっておくことは、何かあった時にお互い頼りやすい関係性にもつながります。何か困ったことやトラブルに遭った際に、すぐ近くに住む知り合いに相談できるのは、かなり心強いでしょう。また、同年代のお子さんがいるご家庭同士なら、学校行事で協力したり、子育ての悩みを共有したりなど。自治会を通じたご近所付き合いにより、日々の安心・安全を得やすいのもメリットです。

地域のイベントに参加できる

地域住民で交流する目的で開催される、さまざまなイベントに参加できるのも利点です。防災訓練などの安全確保に向けた行事をはじめ、夏祭り・クリスマス・餅つきといった、季節の楽しいレクリエーションを実施するケースも。こうしたイベントに参加すれば、地域のさまざまな年代の方と触れ合える機会もでき、幅広い交友関係を築いていくことも可能です。また親子で参加するイベントなら、家族の時間も取りやすくなるメリットもあります。

被災時にも助け合える

地域の自治体による防災活動もありますが、実際に災害が起きた場合に、近隣の方々との関係性があることで連携しやすいのもメリットです。大きな自然災害が発生し、避難しなければならない時には、混乱することも数多く出てくるでしょう。そうしたなかでも、地域住民同士で顔見知りなら、例えば子どもが家族とはぐれた際にも周りの人が探してくれることも。

お互いに協力して災害時の緊急対応がしやすいのは大きな利点です。救援物資や災害支援などの情報も円滑に回りやすく、自治会に加入しておくことは、いざという時の備えにもなります。

自治会に入らないとどうなる?

もちろん加入は任意ではありますが、地域によっては、自治会に入らないことで以下のような影響が出てくる可能性もあります。

ゴミ集積所の利用を制限される可能性がある

地域によっては、自治会で運営するゴミ集積所を設けていることもあります。例えば家から少し離れた場所までゴミ出しに行く必要がある、自宅付近のゴミ集積所では古紙の回収をしてもらえないなど。もちろん地域で異なりますが、自治会を優先しているエリアでは、こうした公共物が使いづらくなる可能性もあるようです。

地域の人との交流が少なくなる

自治会に加入していないと、近隣の方々と顔を合わせる機会がほとんどないケースも多々見られます。集合住宅でも、「同じ階や隣に住んでいる人と会ったことがない」などの話もよく聞きます。自治会のように自主的に地域交流をしないと、近所で顔見知りをつくるのは難しい面もあります。

地域の行事に参加できない

ここまでに出てきたようなイベントにも、自治会に入っていないことで参加できないケースがあります。例えばお祭りの運営に携わったり、地域活動に対して何か意見を出したりするのは、自治会に加入していないと難しいでしょう。自治会に入らないと、地域の街づくりに関わりづらいのは難点かもしれません。

いざという時に地域の人に頼りづらい

先ほども出てきたように、自治会にいないことで地域交流がしづらくなり、ご近所の方々との関係性もうまくつくれない可能性があります。すぐ近くに気軽に声をかけられる知り合いがいないと、何か万が一のことが起きても頼りづらい一面があり、有事の際に困ってしまうリスクも少なくありません。

地域によっては「浮く」可能性がある

都市部で単身者が多いエリアであれば、自治会に入らない人も多く、加入しなくてもさほど問題はないケースもよくあります。ただし自治会に参加する人が多数派になっているようなエリアでは、会員にならないと孤立してしまう可能性も。実際に、前述のアンケートでも「地域で浮いてしまうから加入した」という声も挙がっていました。
自治会の活動を重視する地域では、加入したほうが無難な場合もあります。

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