2024年11月29日
国のエネルギー政策の一環として普及が進められている「省エネ住宅(省エネルギー住宅)」。聞いたことはあるけれど、どのような住宅なのかはよくわからないという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、「省エネ住宅」の基本的な知識についてご紹介します。
省エネ住宅とは、暮らしの中で使用するエネルギー消費量を抑えるための、設備や建築資材を導入した住宅のことです。
夏、太陽光による熱を室内に侵入させない「日射遮蔽」と、室内の適温の空気を室外へ逃がさない「断熱」を行うことで冷暖房のエネルギー消費を抑えながら快適に過ごすことができるのが特徴です。
省エネ住宅の評価には、法令によって定められた「住宅の省エネルギー基準」が適用されます。省エネルギー基準は昭和55年に省エネ法で初めて制定され、現行の「建築物省エネ法」による平成28年省エネ基準では、「外皮性能」「一次エネルギー消費量」の2つで住宅の省エネルギー性能基準を定めています。
「外皮」とは、屋根や外壁、窓、床などの建物を覆う部分を指します。この外皮の断熱性、気密性、遮音性、耐久性の性質や能力を数値で表したものは「外皮性能」と呼ばれ、「外皮平均熱還流率(UA値)」と「冷暖房の平均日射熱取得率(ηAC値)」で構成されています。「外皮平均熱貫流率(UA値)」は室内の熱が壁や窓を通してどのくらい室外へ逃げるのかを外皮全体で平均化した数値で、値が小さいほど断熱性能が高いことを表します。「冷暖房の平均日射熱取得率(ηAC値)」は、冷房機に室内へ入ってくる日射量を抑える性能を指し、値が小さいほど日射が入りにくく、遮蔽性能が高いことを示します。
「一次エネルギー消費量」とは、主に冷暖房・照明・給湯・換気の設備機器によるエネルギー消費量のことです。省エネルギー基準では、建築物の一次エネルギー消費量の基準値が定められており、省エネ住宅には、この基準値以下となることが求められています。太陽光発電などの創エネ設備を導入する場合は、エネルギー消費量から差し引くことができます。
また、日本は地域によって気象などの環境が異なることから、平成28年省エネ基準では日本全国を1~8の区分に分け、その地域区分ごとに基準値が定められています。建築地によって求められる基準値が異なりますので、注意が必要です。
省エネ住宅に求められるエネルギー量の効率的な削減は、断熱性・気密性・日射遮蔽の性能に左右されるため、性能の高さを表す外皮性能と一次エネルギー消費量において基準を設けているのです。
・一年中室内が適温
・家計にやさしい
・環境にやさしい
・「ヒートショック」「熱中症」予防になる
省エネ住宅では、温度が変化しやすい水廻りや廊下などでも一定の温度が保たれるため、快適な住環境が確保されるのに加えて、ヒートショックや熱中症のリスクも軽減されます。また、冷暖房をはじめとしたエネルギー消費が少ないので、家計や環境にやさしいのが何よりも大きなメリットです。
・建築費用が高くなりやすい
・建築会社選びが難しい
省エネ住宅は、省エネルギー基準に基づいて設計され、エネルギー効率の高い機器やシステムを採用することが求められるため、建築費が通常の住宅よりも高くなることがあります。また、建築にも同様に高い施工技術と知識レベルが求められるため、施工実績のある住宅会社へ依頼しましょう。
カエルの家には、省エネ住宅の建築実績が多数あります。省エネ住宅建築に関するご相談は、ぜひカエルの家へお問合せください。
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